従来のガソリンに取って代わる燃料として、バイオマスエタノール燃料というのが一時話題になりました。サトウキビやトウモロコシなどを原料に生成される燃料なのだが、世の中には色んな食べ物から燃料を作って試している人が多く、今回はなんとチョコレートを燃料にして走るレーシングカーが存在する、という話題。アメリカンモータースポーツの最高峰であるインディカーは現在はバイオマスエタノール燃料とガソリンとの混合燃料を使用しているが、このローラのF3車はチョコレートや野菜などをもとにした燃料でそれなりにらしく走ってしまうと言うから驚きだ。こういう実験はどんどん行って欲しい所。しかしリサイクル品だけで制作された車体の耐久性はどうなんでしょう…。
子供だって、クルマだって、チョコレートが大好き!?
英国で甘くおいしいお菓子「チョコレート」を燃料にして走るレーシングカーが開発されたのをご存じでしたか?
開発したのは英国のウォーリック国立大学のメンバー。コンセプトは、スーパー・レーシングエコカー。BMW社製のガソリンエンジンをディーゼル用に改造したもので、チョコレートや野菜などを基にした燃料となっています。徹底的にエコにこだわったクルマで、車体はリサイクル製品だけで製作。車のボディーは捨てられたペットボトルや飛行機の廃棄工場からもってきたジャンク品、ハンドルもニンジンの繊維から作られるそうです。
だがしかし、レース協会の規定によりタイヤなどは従来通りのゴムで作らなければいけないというルールがあるために、部品のすべてをエコ仕様にすることができなかったそうです。技術の詳細は秘密のようですが、 チョコレートに多く含まれる油を燃料に換えており、燃料1ガロン(約3.8キログラム)あたり35マイル(約56キロメートル)走ることができるとのこと。
また、チョコレートが燃料であるといっても、馬力の面では全く問題がありません。プロジェクト・リーダーのケリー・カーワン氏が「チョコレートが燃料だからといって、退屈させることはないよ」とコメント。
スタートから2.5秒以内で60mph(時速約95キロメートル)にまでに達し、最高速度は135mph(時速約217キロメートル)。将来的には170mph(時速約273キロメートル)まで出せるように改良を進めていくようです。
このチョコレートレーシングカーは2010年10月17日、イギリスのブランズハッチで行われるF3のレースで実際にサーキットを疾走しています。
排気ガスはきっとほろ苦くも甘い香り、チョコレートだけに。