9月4日は、アメリカの俳優・声優のディック・ヨークの誕生日です。1964年から1972年まで8シーズンに渡り放送された「奥さまは魔女」のダーリン・スティーブンス役でお馴染み(ヨークは5シーズンまで、6シーズンからはディック・サージェントに交代)。1992年2月20日没。
ディック・ヨーク(Dick York、1928年9月4日 – 1992年2月20日)はアメリカ合衆国のラジオ声優・ブロードウェイ俳優・テレビ俳優。本名はリチャード・アレン・ヨーク(Richard Allen York)。
インディアナ州フォートウェイン市に生まれる。シカゴで育ち、カトリック聖歌隊でその才能を最初に示す。15歳の時に、CBSのラジオ番組「ブリュースター・ボーイ That Brewster Boy」でスターとしての経歴を始める。
ヨークが俳優としてもっとも知られているのは、1964年から1972年まで8シーズンにわたりABCで放送されたシットコム『奥さまは魔女 Bewitched』での初代のダーリン・スティーブンスの役を通じてである。この番組の成功によりヨークは1968年にエミー賞にノミネートされているが、ヨークは第5シーズンで降板、ディック・サージェントに交代している。降板の理由は健康上の問題によるものだった。
1959年に出演した映画『コルドラへの道』で落馬事故に遭遇し負傷、以来、ヨークは腰の激痛に悩まされるようになり、緩和させる目的で鎮痛剤を濫用し始め、本作撮影時はその副作用で情動が不安定になったり、ろれつが回らなくなる事もあり、既に薬物依存の状態だった。第5シーズンの撮影開始の頃、腰の状態が更に悪化。座っているシーンやソファーで横になっているシーンを増やして対応した。しかし、第5シーズンの撮影リハーサル中に突然倒れ、一時意識を失う事態が発生。治療とリハビリのため降板を余儀なくされた。降板に近い時期のエピソードでは、「ダーリンは長期の出張中」という設定にされている。
番組降板、ダーリン役の交代については当時からいろいろな噂が飛び交っており、「ヨークが、サマンサ役のエリザベス・モンゴメリーのわがままに耐えられなくなったから」、「ダーリン役のイメージが強くなりすぎたのを嫌って降板した」など、まことしやかに語られていた。
晩年は変形性脊椎症に加え、若い頃から1日60本を超えるほどのヘビースモーカーだった事が災いし、肺気腫を発症、日常的に酸素吸入が手放せない状態になり、ミシガン州ロックフォートの小さな家で寝たきりの療養生活を過ごした。こうした状況になりながらもボランティア団体を結成し、電話を使って政治家や有名人・一般人に呼びかけ、ホームレスを支援するための義捐金を募るなど、最期まで社会活動に尽力した。
奥さまは魔女 (テレビドラマ) - Wikipedia