King Crimson キング・クリムゾンというと泣く子も黙るプログレッシブ・ロックの重鎮。
ロバート・フリップの(実質的な)支配下の元、メンバーや音楽性を変えながら
絶え間なく進化を続けつつもクオリティの高さを保ち続けている類い稀なるプロジェクトだ。
何より衝撃的だったのが1969年発表のデビューアルバム「クリムゾン・キングの宮殿」の衝撃。
LP盤のジャケットデザイン、音楽性や演奏のクオリティの高さや緊張感すべてにおいて衝撃的。
個人的に今でも「クリムゾン・キングの宮殿」はロック界「最狂」のレコードだと思っている。
1974年に一旦解散、1981年に「ディシプリン」というバンド名でメンバーを集めたフリップだが
レコード会社の商売上の政策で改名をしてキング・クリムゾンは再結成を果たした。
そこで発表された「ディシプリン」のリーダートラックがこのElephant Talk。
エイドリアン・ブリューのまるで「象の鳴き声」の様に聞こえるギター。
トニー・レヴィンのスティックと呼ばれる今までに見た事もない楽器をタップする姿。
相変わらず座って達観した感じでギターを弾くスタイルのロバート・フリップ。
それらを上手から眺めているビル・ブラフォート。1981年当時のクリムゾンはこのメンバー。
しかし一部でこの「ディシプリン」クリムゾンに批判が集まった。
70年代の情緒的であり破壊的なクリムゾンではなくまるでトーキング・ヘッズの様になってしまった、と。
自分もそう思い込んでいて正直この時期のクリムゾンはあまり評価はしていないのだが
この時期にはこういう音が必要だったんだろなと。自分も今だったらこういう音は聴けるし評価出来る。
80年代のジェネシスやイエスらがポップになって行くのを尻目にクリムゾンは一貫してポップにならない。
かといって通常のロックの範疇ではとても語りきれない常に進化を続けているキング・クリムゾンの音楽。
ロバート・フリップは2011年に音楽業界から引退してしまった様なのでもう新しい音は聴けないけど
その精神は若い有能なミュージシャン達に色んな面で受け継がれて行く事でしょう。
King Crimson Elephant Talk 1981
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2013年07月04日のツイート